道教(タオ)の始祖(紀元前6世紀頃)である老子の影響を受けた荘子曰く「真人(タオの達人)は踵(きびす)で呼吸する」と、自ら到達していたであろう呼吸の実感らしきものを伝えている。正に経絡呼吸における、吐くときは足趾、足裏からかかとを通過し、お腹-のど-口鼻-手掌-指先と、吸うときは指先-手背-鼻-頸部-背中-腰臀部-脚-かかとを通過し、足の甲から趾先ということで、いずれもかかとを経由して全身をくまなく使って息をしていることになるので、このへんの経緯を言葉にしているのではと思われます。 日本の名僧白隠禅師も軟酥の法で、頭頂に白いとろけたチーズのような想像上のものを乗せて、体中に上から下へと細胞のすみずみまで経めぐらせ、悪しきものを除去しつつ浄化して行くことを想念し、ひ弱だった体を治して後世に名を遺す程の人物になりました。
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