呼吸法について その17  はっこうだより
 


 武士の時代には、真に肚のすわった一人前の侍ならば、生死の境にも淡々と臨み、ときに責任をとって自ら切腹して果つという、強靭な意志と断行力を持っていることが前提とされていました。完成したる丹田呼吸の持ち主であれば、一息で丹田の基のある腹を切り裂き、自死を全うすることが出来るといわれました。
 元服(成人式)の15歳ともなれば、先ず大人(親類のおじさんなど)に切腹の作法などの礼法を習ったということです。
大和男(お)の子はいくさにのぞんで精鋭(勝てばよい)を越えて真鋭(死ぬことをいとわず堂々と戦う)であることを望んだ。卑しい闘い方を嫌った。そこで鍛錬し、いざというときの肚を作っていた。武術の稽古において静座、瞑想、それにともなう丹田呼吸法、剣術に於ける心境を動く座禅であるともいったりしている。命のやりとりを前提とした武術の稽古でなくとも、丹田呼吸、更に経絡呼吸を日常のものとしてより生甲斐ある人生にしたいですね。
 

  
八光整骨グループ代表 仲矢 良

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