呼吸法について その18  はっこうだより
 


 剣客の生死を分ける一瞬の勝負には、0.数秒の差による白刃のひらめきですべてを決める。それには肚のすわった丹田呼吸による呼気時に使われる腹筋群の一番内臓に近い腹横筋の働きにかかっています。腹横筋には行動を発する意志が、すべての動きにさきがけて0.3秒速く伝わるといわれています。剣術のみならず速さと確かさと勇気を要する行動には、体の中心軸の鍛錬になる常日頃の丹田呼吸が有効です。
背骨が凛とひびくが如き常なる姿勢の良さと、丹田呼吸による旺盛なる腹横筋と横隔膜の拮抗調整力(お腹(なか)が縮むと横隔膜が伸びる⇔横隔膜が縮むとお腹が伸びる)とによって、強力なエンジンとなり切れのいい動きを発するようになるのです。今日的には一流のアスリートなどには欠かせない能力でしょう。一般の私共にとっても無駄のないキビキビした動きは、自身にも見た目にも小気味よいものです。
 

  
八光整骨グループ代表 仲矢 良

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